大会で力を発揮できない人へのアドバイスで説明した、自分の行動と考えを書き出したものを利用して、イメージトレーニングを行います。
静的イメージトレーニング
書き出したイメージを頭の中で思い浮かべて、時間の流れに沿ってイメージします。
注意点として、寝る直前にベッドや布団ではやらない方が良いです。興奮して来て、交感神経が優位になって眠りにくくなります。
逆に、夜21:00以降はイメトレをせずに、陸上競技を忘れて自分の好きな趣味の時間にしてください。リラックスも大切です。
また、必要以上に【想像】し過ぎると、逆効果になりかねません。イメージトレーニングと想像は違います。
→イメージトレーニングと想像の違いを詳しくみる。
スポンサーリンク
動的イメージトレーニング
書き出した行動のイメージを実際の行動でやっておきます。普段の練習の時にそのイメージで走ります。
例えば、長距離選手がインターバル1000m×5やるなら、レースを分割して一本ずつレースの最初、2km、3km、4km、ラストとイメージしながら走ってください。
前半突っ込むなら1本目を速めにして、次の2本目は一定ペースとか。ラストは切り替えて全力出すとか。
練習をただ練習としてこなしていては、大会と練習がつながりません。
イメージトレーニングが大切です。
中距離選手も同様に、どのトレーニングでも応用可能です。800m1’59″0目標とします。
400m×3(15’rest)のレペティションなら、
1本目は、800mレースの入り400mをイメージして。ラストスパートはしません。57″0
2本目は、レースの200〜400mをイメージして、当然ラストスパートなし。57″〜58″
3本目は、レース後半イメージで、一周まわってきたところから頭の中はスタート。走りながら500通過、600通過とイメージ、水濠からいっきに切り替えてスパート!56〜57″
こんな感じです。
15分restにすると1本1本しっかり走れるので、レースのタイムよりは良くなりますが、あくまでもイメージはレースをシミュレーションします。
休憩を短くすれば、1本1本の質(タイム)は落ちるのでレースに限りなく近い感じになります。その時は5分で400m歩きでつなげば、そういうトレーニングができます。
400m×5(400m歩きつなぎ5′)レースペース
入り57″、2本目以降は60″〜61″、ラスト60″
このようにやれば、かなりレースに近い感じのキツさになります。
1500m対策なら、インターバル300m×5(jog100m50″)×2(jog700mつなぎ)
目標ペースは4’00″00とします。300m48″0、100m16″0です。
1set目は予選、2set目は決勝
1set目は、淡々と48″0でこなす。一定のリズムで一定ペース。スパート無し。最後の1本目だけ、着順の位置取りで、ラスト100mを一気に切り替えて15″0に上げてみる。
セット間は、jogでゆっくりつなぎながら、次のセットのイメージを確認する。
2set目は、1本目速めに入ったり、遅めに入ったり自分なりに。5本あるうちの最後の2本目は練習効果を高めるためにスピードアップします。これをレース終盤のペースアップとつなげてイメージして、46″0、45″0に上げるようにします。
1500m対策のレペティションなら
1000m+600m(15’rest)
4’00目標なら、2’40″と1’36″〜1’30です。
1000mは実際の1500のスタート地点から。入り1000mをイメージ、スパート無し。
600mはラスト600mをイメージします。15’restの間に休憩とスタート地点の移動をします。900m地点から1200m地点までは一定ペースで、ラスト300mで一気に切り替えてスパートします。
こんな感じです。
スポンサーリンク
笑顔の力でペースダウンを防ぐ
根性論ではありません。
身体がキツい時に、あえて笑顔を作ることで脳が錯覚します。プラスに作用するホルモンが分泌されます。
こちらの記事にまとめてありますので、参考にしてください。
→笑顔の力でペースダウンを防ぐを詳しく見る。
まとめ
身体能力のレベルアップは絶対必要です。しかし、メンタル面のレベルアップも伴わないと身体能力の全てを発揮することはできません。
練習で強いけど、大会で弱い人は、社会人なら仕事でも同じことをしていると思います。学生のみなさんは、いつかは社会人になります。その時に、陸上競技で培ったものは体力的な強さだけではありません。
現実は、体力よりも目的意識や問題意識の高さ、自分自身をコントロールするメンタルの強さであったり、自己管理する能力が社会人として求められる要素であり、それを兼ね備えている人材が必要とされています。
私は企業で、人事担当者としてリクルーティングにも携わっていたことがあります。
学生時代に運動部で競技に打ち込んでいた人というのは、こういった面が充実している人が多いので、運動部の印象は良いです。しかし、運動部でもさぼったり、大した活動をしていない人は話せばわかるので、全ての運動部が良いとも言えません。
今、学生なら陸上競技を通して多くのことを学ぶことになると思います。
怪我や故障、記録の停滞等、悩むことも多くあると思います。それらを乗り越えた人だけが、自己最高の自分に出会えます。
目標達成に向けてやるべきことを考えてみてください。
スポンサーリンク
スポーツウェアAmazon