自分が走っている時のピッチ(1分間の歩数)を練習やアップ、調整に活かす

実際に走っている時のピッチを知る

これを知っている選手はほとんどいないと思います。データのひとつとして確認してみるのも良い機会です。

私は、800mのレースで1’56″で走った動画を数えました。
800mで400歩
ストライド1歩2m00cm
ピッチ206.8歩/1分
100mあたり50歩です。
 
 

100mを反復する練習で練習とレースの感覚を一致させる

100mを反復する基礎的スピード練習で紹介したメニューのひとつです。

加速100m×5×2〜3+400m
設定は800mレースペース
この練習の時に、走りながら歩数を数えます。

レースでは50歩かかる100mが、この練習では47歩でこなしていました。この4歩の差が問題でした。12cmもストライドが延びていました。

練習では筋力に頼ってストライドを伸ばした走りになりがちです。レースの走りと練習の走りが違うことに気付きました。

レース時は、前半速め、後半落ちるので前半と後半のピッチとストライドは少し違うと思います。

無駄な力を使わずにスピードを維持するために大切な中間疾走区間をイメージして反復するなら、レースの平均歩数を基準とすれば良いかなと考えました。
 
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大会のアップで動きを確認、修正

社会人数年目に気付いた経験談です。

26歳前後の年に、小さな大会で、予選決勝の二本走るレースに出た時のことです。

全日本実業団の予選を見据えて、予選から一人で先行して全力で走る計画でした。決勝でも全力で走る、1日がかりの練習のつもりでした。

予選で1’57″かかってしまい、何でこんなにかかるのか原因不明でした。

決勝のアップで100m加速走流しで歩数を確認したら47歩でした。この時にストライド伸ばし過ぎと気づきました。原因はそれだと考えて、その後動きを修正して14″5をレースペースとして、50歩で走るようにコンパクトな動作を心がけました。

決勝では、予選よりタイムが戻り1’56″で走れました。

ピッチの意識だけでこんなに走りが変わるのかと、自分でも驚きました。

それ以来、ストライドを延ばし過ぎないように気をつけるようになりました。特に調整段階の練習では、レースのある区間をしっかり意識してオーバーストライドにならないように走ることを心がけています。

走りながらのイメージトレーニングです。
 
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ラストスパートではストライドを伸ばすか?ピッチを上げるか?

ラストスパート時の意識の方法

 
 

まとめ

コーチがいれば、普段の練習やアップの動作を見てアドバイスをもらえるかもしれません。しかし、コーチがいない人は自分で気付かなくてはいけません。チームメイトの何気ない一言にヒントがある場合もあります。

専門種目が違う選手からのアドバイスや感想の方がとても役立つことが多いです。

短距離選手は中長距離選手以上に走る技術を考える傾向にあります。特に長距離選手は長い距離を走ることに執着しますので、技術は二の次という感じがします。少なくとも私の周囲はそういう選手が多いです。

ちょっとしたことで、走りが変わることがあるので、不調の時などに調子を取り戻すきっかけにもなります。

もっと、自分自身のフォームや走り方を客観的に分析してデータとして練習日誌に記録しておきましょう。

練習日誌は自己管理の原点を詳しく見る。

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