顧問が陸上未経験な部活動、選手(生徒)たちはどうするべきか?

陸上競技部の顧問はプロフェッショナルか?

部活動で陸上競技をしている学生の場合は、顧問の先生からアドバイスをもらう機会が多いと思います。

しかし、顧問の先生は陸上競技出身者でも短距離や跳躍、投擲が専門の場合もあります。中長距離がよくわからない先生がいることも事実です。

実際に陸上競技場で、高校の先生方から中長距離の練習方法を教えてくれと言われることもあります。若い頃は、その学校の生徒達と一緒に走らせてもらったこともあります。

生徒指導のプロフェッショナルに対して、陸上競技経験のあるただのサラリーマン(私)が教えるということが実際にあります。

私は、人材育成や社員研修のプロです。陸上競技のプロコーチではありません。

しかし、人に何かを教えるということは共通していますので、応用が利きます。きっと先生もそうだと思います。
 
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先生たちもわからないこと、苦手なことがある

先生方も、専門外の種目のことは勉強していますし、何人も生徒を見ているので動きの良し悪しを見る目はあります。短距離も長距離も走る動作の本質は同じですから。

ただし、種目に応じた戦術だったり、個人の性格や持ち味に合わせたピンポイントなアドバイス、その選手専用の助言ができるかどうかは別の話です。

迷ったり、分からなかったり、困ったら、一般論を伝えることになります。それが、『最初速めに入って後半粘れ』です。または、『行けることろまでついていけ』もあり得ます。
 
 

顧問の先生方は顧問歴によって独自の指導方法を編み出す

ベテランの先生になると、自分の専門外の種目の方が教え子のレベルが高くなることがあるそうです。基礎から学び直すからです。その専門種目で活躍した他の学校の先生から教えてもらって、そこの学校に自分の生徒を合宿や練習会に送り込んで、先生自身もその練習風景を見ながら、レベルの高い選手の動作と自分の生徒の動作を比較して、それを生徒に伝えたりするそうです。指導方法はその人によって沢山あります。

自分の専門種目は、自分がやっていた先入観があって上手く教えられない場合があるそうです。自分のタイプしかわからないので、自分と違うタイプの選手には、過去にやってきた練習方法が合わない場合があります。そこを柔軟に対応してアレンジできるか、意固地におれは昔これで速くなったんだ!と強制されるかは、その先生の指導能力が問われるところです。
 
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先生たちの経歴

オリンピックに出ていた先生
世界陸上に出ていた先生
元実業団の先生
全中、インターハイ、インカレ、国体に出ていた先生
全国大会には行けなかった先生
県レベルの先生
県大会にも出ていない先生
陸上競技未経験の先生
陸上未経験だけど他の競技で全国クラスの先生
陸上未経験で運動も苦手な先生

みんな先生です。

陸上競技未経験の先生も、先生なりに努力しています。その気持ちを汲んであげることも大切です。

ちなみに私の高校時代、2年までは中距離専門の先生、3年時は未経験で運動苦手な先生でした。
 
 

陸上競技未経験の先生から学んだこと

3年生の時は私にとって転機でした。先輩としての自覚、自分でメニューを組み立てる必要性、中長ブロック長として後輩達のメニューを考えて面倒を見る責任感、部長や他のブロック長と協力して部活動を運営するための協調性、陸上競技を通して沢山のことを勉強するきっかけになりました。特に自己管理することの大切さ、大変さを学びました。1日も欠かさずに記録した練習日誌が自分のコーチになりました。

それまで先生の言いなりだった部活動が、生徒主体の活動に変わりました。顧問はそれを見守ってくれました。

その先生は物理専門で、陸上競技は全く知りませんでした。しかし、大会の引率や大会役員等を一生懸命にやってくれました。専門外の事に、一生懸命取り組むその真摯な姿勢をその先生から学びました。

今では、高校3年時の一年間があった事を本当に感謝しています。

 
 

顧問の転勤とその後

公立高校の先生には必ず転勤があります。強豪校でも、先生が転勤になった翌年から弱くなることが多いです。転勤後2年経過すれば、その先生の教え子もいなくなり全く違う体質の部活動になります。

そして、その先生が転勤して行った先の学校が強くなります。それだけ先生の影響は大きいものです。

しかし、弱い学校や陸上競技未経験の先生が顧問を務める学校でも、時々レベルの高い選手が出てきて活躍します。

そして、一人でもすごい選手がいると周りのレベルも引き上げられます。短距離ならリレーが強くなりますね。スター選手の影響もまた大きいです。

長距離は、駅伝の7人は揃いにくいので厳しいです。しかし、個人のレースでは孤軍奮闘して駅伝強豪校に割って入る選手もいます。

必ずしも、陸上競技経験のある先生が顧問を務める部活動だけ強くなれる訳ではありません。

先生が未経験者でも、生徒自身が自主性を持ってやるべきことをやれば、陸上競技は強くなれます。そのためには強い意志と創意工夫が必要です。
 
 

生徒、選手たちがやるべきこと

先生が未経験なことは変えられない事実です。その事を悔やんで1年〜3年過ごすのは時間の無駄です。

自分自身は変わることができます。

もし、顧問の先生が陸上競技未経験であれば、それはあなた自身が成長するためのとても大きなチャンスが目の前にあると言えます。

すぐに良い結果は出ないかもしれませんが、諦めずに考えて行動してください。陸上競技のことを沢山勉強してください。

最近の中学生、高校生は恵まれています。インターネットで沢山の情報を得ることができます。

それを上手に活用して、正しい情報(知識)を得て部活動に活かしてください。

超回復の原理や栄養の鉄分、交感神経と副交感神経の働き等
走る技術やメニューを立てるだけが勉強ではありません。

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