長距離選手にマイルリレーを走ってもらう場合の練習方法と作戦


部活動やクラブチームの人数によっては有り得る離しです。

足りないメンバーの人数と作戦によって、長距離選手を充てる走順が決まります。1人足りない場合が主で、2人足りないというチャレンジャーなチームもあるかもしれません。この1人か2人足りない場合で説明します。
 
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走順と考えられる作戦

タイム狙いの場合は、短距離選手の速い選手から順番に走り、後ろに長距離選手です。長距離選手が2人の場合は速い人が3走です。

着順狙いで1人足りない場合
長距離選手は3走か2走です。800mの経験がありオープンになる部分を上手くこなせるなら2走で起用しても良いでしょう。アンカーがエースの短距離選手、1走が二番目に速い短距離選手です。

着順狙いで2人足りない場合
長距離選手が2走と3走です。長距離選手がそこそこスピードある場合は1走に長距離選手、2走短距離、3走長距離、4走短距離エースです。

長距離選手にさせるべき短距離練習

トラックシーズン中なので、専門の長距離種目に悪影響を与えないように配慮しなくてはいけません。
時期的には、春夏秋が考えられます。

頻度的には、週に1回は絶対必要で多くても2回です。

メニュー①
100mを反復する練習で、基礎的なスピードの出し方やフォームを考えてもらいます。
最初は1500mのスピードから始め、本数を減らして800mのスピード、そして目標である400mのスピード練習を行います。おそらく、長距離選手の限界MAXのスピードが低いので400mは最初から全力で突っ込む走りを強いられます。

100mを反復する練習の説明

メニュー②
300m全力1本
最終的にこれが一番効果的です。時間もかかりません。

長距離の練習の一番最後に追加する形でOKです。ただし、長い距離の走り込みの後や回復日のjogの時は避けてください。

追加しても良い時は、ペース走の後とインターバルやレペの後だけです。

最初からその日に300mを1本計測することをメニューに組み込んで、長距離のメニューをアレンジすれば良いです。

例えば、元の長距離メニュー
ペース走10000m+200m×5

マイル対策追加メニュー
ペース走6000m+100mを反復する練習

元の長距離メニュー
ペース走10000m+200m×5

マイル対策追加メニュー
ペース走8000m~10000m+流し100m×5+300m全力×1
100m×5の後は10~15分は休んでください。

元の長距離メニュー
インターバル1000m×5(jog200m)

マイル対策追加メニュー
インターバル1000m×4(jog200m)+100m×5+300m全力×1
1000を1本減らして、流し100×5、その後10~15分休んでから300全力

元の長距離メニュー
レペティション3000m+2000m+1000m(15’rest)

マイル対策追加メニュー
レペティション3000m+2000m(15’rest)+100m×5+300m全力×1
1000を無くして、流し100×5、その後10~15分休んでから300全力

これらどれかのパターンが良いと思います。
これだと、本業の長距離練習に支障はきたさないですし、ラスト1本全力で走ることは長距離選手にとってもかなり効果的な練習になります。乳酸が蓄積される300mを追加することがポイントです。200mでは不十分です。

最後の追加1本を思い切って400mにするのも方法です。

メニュー③
1走に起用する場合は、必ずスタブロを使ったスタートダッシュもさせてください。慣れるためだけの目的で良いです。長距離選手はスタブロを使っても使わなくても実際のタイムは変わりません。大会当日におかしなことにならない程度に慣れれば良いです。

 
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どれくらい前から短距離練習をすれば良いのか?

2週間は必要だと思います。可能なら3週間です。いきなり週に2回やるよりも、4・5週間前から週に1回導入して行ければベストです。

オーバートレーニングに注意!

導入当初は慣れない短距離全力で身体の疲れ方が違って感じると思います。くれぐれも無理をしないようにしてください。
回復日は絶対に設けて、完全休養日を削って短距離練習をすることはやってはいけません。長距離練習のポイント練習の日の一番最後に追加する方法以外はやらない方が良いです。

オーバートレーニングについて
 
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まとめ

短距離選手がシーズン中に長距離レースに出ることはすすめません。しかし、長距離選手がトラックシーズン中に短距離の練習を少しだけ取り入れるのはおすすめします!

特に、スピードに苦手意識を持っている選手には効果的だと思います。短距離はセンスが必要ですが、短い距離の練習を一切やらないから尚更遅くなっているという原因もあります。週に何度もやる必要はありません。

マイルリレーに助っ人として出ることになったなら、それを逆に利用して自分の苦手克服するチャンスだと考えて前向きに取り組むことが大切です。しかし、絶対にケガをしないように、無理はしないでください。必要最小限です。

秋や冬に、駅伝があって長距離選手が足りない時は、短距離選手の助っ人の力を借りる時があるかもしれません。お互いに助け合って、利用し合って、それぞれの得手不得手を克服する良い機会だとも考えられます。今しか出来ないことを前向きに取り組みましょう!

長距離選手にマイルリレーを走ってもらう場合の作戦と練習方法

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