時々この質問を受けることがあります。
非常に抽象的ですが、強くなりたいけど、どうすれば良いのか、何から手をつけたらよいのかわからない、そんな気持ちが伝わって来ます。特に中学生に多いです。
それでは、具体的にどうすべきか整理してみます。
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トレーニングの5原則を守ること。
これは絶対守るべき基本です。これから外れると絶対に競技力は伸びません。
→トレーニング5原則を詳しく見る
目標を明確に、具体的に持っていること。
目標に向かってしっかり計画を立てて取り組むこと。
自分に合ったメニューとペース設定でトレーニングすること。
私が作成したものですが、今の自分の持久力(3000か5000mのタイム)と運動特性、専門種目を選択することで最適なメニューを導き出します。
→練習メニュー検索
練習では本数とペースをこなすだけではなく、しっかりとレースをイメージして走ること。
練習量を消化するためだけの自己満足な練習ではなく、練習の目的を考えてレースのための練習をすることが大切です。走りながらのイメージトレーニングです。
→イメージトレーニング(大会で過度に緊張して自分の力を出せない人へのアドバイスを詳しく見る
自分に合ったランニングフォームを研究し続けること。
走るフォームには個性が出ます。誰かの真似をそのままできるものではありません。自分の体型、持ち味、専門種目や距離によって理想的なフォームは異なります。
→三大ランニングフォームの説明を詳しくみる
中長距離で疎かにされやすいプライオメトリック(瞬発的な筋力発揮)の練習も少し取り入れること。
長い距離には必要ないと思われがちですが、効率的な動作、無駄の少ないランニングフォームを目指す上では必要な運動です。少し練習に加えるだけで、身体の使い方が上手になりますので、やったことがない人はやってみてください。
→プライオメトリックトレーニングの説明
自分に必要な筋トレや補強運動を考えて行うこと
筋トレや補強運動は、あくまでも【補う】トレーニングです。メイン練習は走ることです。自分に弱い部分や苦手なことがあれば、それを克服することが大切です。レベルアップへの過程で必要なことです。
自主練習を計画的に行うこと
学生なら部活動が無い時や部活停止中のテスト期間などに自分で考えて練習することが必要になります。
規則正しい生活、睡眠時間の確保
生活基盤は大切です。
トレーニング→栄養→休養→回復→トレーニング、このサイクルをひたすら繰り返します。シンプルで地味な繰り返しです。
栄養バランスの良い食事を三食きちんと食べること。運動直後30分以内に補食を摂って回復を促進すること。
特に中長距離ランナーは消費カロリーが大きく、筋肉疲労も大きいです。無理なダイエットは控えましょう。有酸素運動や回復のために必要な酸素の運搬能力はとても大切です。貧血には絶対ならないように気をつけましょう。
→持久系アスリートと貧血を詳しく見る
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中長距離ランナーとして適切なBMIと体脂肪率を目指すこと、そして体型維持をすること。
適切なBMIはあくまでも目安で、自分のベスト体重と体脂肪率を知り、それを維持する努力をし続けること。
→中長距離ランナーの体重について、を詳しく見る
自己管理がしっかりできること。
練習日誌で自分自身を管理することが必須です。ただ練習するだけでは競技力は伸びません。
→練習日誌は自己管理の原点を詳しく見る
セルフケア、疲労回復に努めること。
怪我の予防のためにも、毎日のセフルケアは大切です。ストレッチ、マッサージが代表的です。
→ストレッチの基礎知識を詳しく見る
不慮の怪我や故障をしてしまった時に、その時できる最善を尽くすこと。また、トレーニングに対する怪我のリスクを理解して、怪我の予防に努めること。
まとめ
地味な回答ですが、この地味で当たり前のことを何年も継続することが基本になります。質問してくる人は、たぶんこんな答えを期待していないでしょう。
おそらく、こんな練習をこのペースでこれだけこなせば強くなる!とか、そんな練習内容を聞きたいのかな、と推測します。
しかし、それはこれまで紹介してきたことがほとんどクリアできた段階で行う内容になります。
今回紹介したことを、誰かに強制されてやるのではなく、自分で必要性を感じて自発的にやるようになれば内面的な成長も見込めます。
内面的な成長が、トレーニングに対する取り組み方の質を高めます。また、日常生活においても創意工夫できるようになります。
部活や練習の時間だけがトレーニングではなく、生活全体がトレーニングを支えていることが理解できるようになります。
陸上競技やランニングは、シンプルで地味なスポーツです。シンプルだからこそ、努力した分だけ自分に返って来ます。それが陸上競技、ランニングの魅力でもあります。
私は陸上競技を通して非常に多くのことを学びました。走ることを通して出会った人達に感謝していますし、良い影響をたくさん受けました。
監督やコーチがいなくて苦労したことは多かったですし、色々なことを知ったり気づいたりするのに時間もかかりました。
私と同じように、指導者に恵まれずにどうしたら良いのかわからずに悩んでいる選手はたくさんいると思います。
本来、部活動やチームで教えてもらう基礎的なことを今回は紹介しました。
陸上競技、ランニングは一人でも強くなれます!一人で走っていても一生懸命がんばっていれば、自然と同じ志を持った仲間に出逢うものです。
しっかり自分と向き合って、自己最高の自分になれるようにがんばりましょう!!
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