女子1500m5’00″を突破するために、必要な他の種目の実力は?
個人の持ち味があって、得意な距離や能力がありますので、一概には言えません。
スピードが得意なタイプであれば、800m2’16″台
短い距離が苦手なタイプ(持久力タイプ)であれば800m2’32″くらいだと思います。持ちスピードの幅はこれだけあると思います。
3000mであれば、11’05″前後の持久力は必要だと思います。持久力が得意なタイプであれば10’59″くらいの力はあるでしょう。
それでは次に、得意分野について考えてみます。
瞬発力が得意な人、持久力が得意な人、その中間の人
言い方を変えると、
短距離タイプ
中距離タイプ
長距離タイプ
の3分類です。
短距離と中距離の間、また中距離と長距離の間の人も当然います。私たち人間は機械ではありませんので、無段階に持ち味があります。
1500mに出る選手は、中距離タイプか長距離タイプが主だと思います。短距離タイプの人は400mや800mを専門にするでしょう。
記録相関表を参考にしてください。
自分が何の力が得意なのか、また苦手なのかを自分で把握することが大切です。
簡単に説明するために3タイプで話を進めます。
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タイプ別で見た、他の種目で必要な記録
→記録相関表から、各タイプ1500m5’00″の隣の記録を以下に抜き出しました。
スピードタイプ(瞬発力)
400m58″台
800m2’16”
3000m11’07
中間タイプ
400m63″台
800m2’23”
3000m11’05”
持久力タイプ
400m67″前後
800m2’32”
3000m10’59”
瞬発力タイプの人は1500mを専門にしないと考えて、以下は中間タイプと持久力タイプで話を進めます。
800m2’16〜2’23が必要なスピード持久力
100mあたり17″0〜17″後半が維持しなければならないスピードです。
この練習を参考にして、まずは100mでそのスピードを如何にラクに、無駄な力を入れずに走り続けるかを研究してください。
800mのレーススピードを反復するメニューを参考にしてください。
→100mを反復する基礎的なスピードトレーニング
その次のステップが、
200m×5本×2set
設定は34″0〜35″台
つなぎはjog200m100″
set間10’restまたはjog600m5’00”
淡々と一定ペースでリズミカルに走れるように、前半突っ込んだり後半上げたりしません。2set目の最後2本はトレーニング効果を高めるために、ラストスパートします。
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1500m5’00″を切るための練習
1500m5’00″は100m20″0ペースです。
インターバル300m×5本×3set
設定59″台
つなぎjog100m60″
set間10’restまたはjog700m7′
1500mのレースのどこかの部分をイメージしながら走ります。入り、前半、中間、後半、ラスト等
インターバルとレペの間
400m×5〜6本
設定79″台
つなぎ400m歩き6′
1500m5’00″より少しだけ速いペース。
実戦的なスピードを力まずに、リラックスしたスピードを出せるように。つなぎはレペよりも短くインターバルより長い設定です。
入り、中間、ラストをイメージします。
最後の1、2本は入り100mを抑えてラスト300mで切り替えてスパートします。
レペティション800m×3
設定2’39″(1500mのレースペース)
15’rest
①入り800mをイメージ、1500mスタート地点から。スパート無し
②中間800mをイメージ、ゴールラインからスタートして300m〜1100mをイメージする。スパート無し
③後半800mをイメージ、ゴールラインからスタートして700m〜1500m区間をイメージ。スパート有り!
レペティション1000m+600m+300m
設定3’19″(79″台)、1’56″(77″台)、50″を目標
1500mレースペース、後はそれ以上で。
回復時間15’rest
1本目はレースペースの確認
2、3本目は、スピード持久力のトレーニングであり、疲れがある中でも気持ちを切らさずに最後まで走りきる心の強さも試されます。
3000m11’05″前後が必要な持久力
レースペースは
400m88″0
1000m3’40″0(11’00″ペース)
インターバル400m×10本
設定88″0
つなぎjog200m(インターバルで走ったタイム約1’30”)
力みの無いリズミカルな走りを。
1500mのために、必ず必要な練習ではありません。秋冬の駅伝シーズンにやれば良い練習です。
トラックシーズンでもバランス良くトレーニングしたいと考えるなら参考にしてください。
レペティション1000m×3(15’rest)
①3000mのペースより5″〜7″速く3’35″スパート無し
②3’30″切り、スパート無し
③3’25″スパート有り!
1500mより遅いペース、3000mより速いペース
この練習をしておくことで、3000mを走る時のゆとりが生まれます。
この練習も1500m対策ではありません。
冬季練習や駅伝の時期にやれば良い練習です。
練習メニューのバリエーションとして参考にしてください。
ATペース走
AT(有酸素運動と無酸素運動の境目)でのペース走は1500mだけでなく中長距離種目のレベルアップのためには絶対に必要でとても大切な練習です。週に2回はやっておきたい練習です。
中学生であれば、全中に出るレベルでも合計10000m以下で、2回に分割して走れば効果的です。
長くて5000m×2、4000m×2、3000m×3、6000m×1等、ペースをATより少し速くするなら分割して、少し遅くするなら長めに走っても良いです。
自分のATペースは、練習メニュー検索で確認してください。
一週間全体のメニュー
練習メニュー検索で、現在の3000mのタイムを基準にして選択してください。
基本的な持久力を強化する練習は、1500mのタイムから算出するのでは無く、持久力の能力を現す3000mを基準にします。
jogやペース走は、総走行距離の大半を占める大切な基礎トレーニングです。
自分のレベルに合ったペースで、適度な距離をコツコツと練習しましょう。
無理に距離を伸ばしたりすると、極度な疲労で練習の流れもおかしくなります。膝などの怪我のリスクも高まるので、無理な走行距離を走る練習はやめておきましょう。
→練習メニュー検索で自分に合ったメニューを確認する。
怪我は予防して、練習を中断しないことが一番です。もし、怪我をしてしまった場合は、焦って練習を再開して再発しないように、充分注意してください。諦めてはいけません!!リハビリやその時にやれることをしっかりやっていれば道は開けます。
貧血の予防、改善
もし現段階で、頻繁に立ちくらみしたり、貧血気味の人は早く治すべきです。
中長距離選手は、ランニングの接地衝撃によって、足裏毛細血管内でヘモグロビンが壊れてしまう溶血になりやすいです。
現在貧血気味じゃない人も食生活にも気を配り貧血を予防しましょう!特に女子選手は貧血になりやすいです。
中でも思春期の中学生と高校生はダイエットをしたくなる時期でもあります。やせたい一心で食事を疎かにすると、必要な栄養素が足りなくなり体調を崩す原因になってしまいます。食事は三食きちんと食べましょう。やせたいなら夜のお菓子をまずやめるべきです。完全にやめることがストレスなら、まずはお菓子を減らすことからやってください。
スルメはおすすめです!太りませんし、しばらく噛んでいられるので満足します。しかも、美味しいです。
まとめ
一番大切なのは、レースペースの練習です。記録会や小さな大会に出ることが最も効果的な練習になると思います。
練習では、インターバルやレペティションでレースを分割したイメージをしっかり持つことが大切です。また、ペース感覚やリズム感、乳酸が溜まってからのキツイ場面での感覚を体験しておく必要があります。
レースやタイムトライアルで、それをつなげて走ります。
レースを走ると、良かった点、悪かった点が分かります。
それをまた次の練習に取り入れて、どんどん自分なりの意識付けを加えて行くことが大切です。
一発本番だけはやめた方が良いです。何度か記録会で自分のレース展開を試しておくべきです。
一人でも多くの選手が、自己ベストを更新して【自己最高の自分】になれることを願っています。
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