湿度が高いことによるヒスタミンの分泌とスムーズな血流の阻害

ヒスタミンとは?

肥満細胞で生成され,生体組織に広く分布している活性アミンです。通常は肥満細胞内で不活性状態にありますが、外傷や熱傷などの物理的侵襲や、薬物などの化学的侵襲によって活性化します。

アミンとは、生体内ではホルモンや神経伝達物質として多く存在するものです。

 
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気圧とヒスタミンの関係

昔から季節の変わり目や天気が悪くなると神経痛など体調を崩すと言われています。天候、気象と体調の因果関係とメカニズムは徐々に解明されてきています。
大きな要因となるものは、気圧の変化が副交感神経と交感神経に大きく影響するということです。
天気が崩れる時は気圧が低下し、その時人間の体内ではヒスタミンという物質の分泌が増えることがわかってきました。
ヒスタミンは、アレルギー体質を過剰に反応させます。天候が良い時は何ともない人でも天候が崩れるとアレルギー反応がでやすいのはこのためです。
また、ヒスタミンには血管を拡張させ血圧を急に下げる作用があります。血管の拡張は副交感神経(リラックス、休息)の作用ですが、ヒスタミンは交感神経を刺激するという働きもあります。このように自律神経の働きを狂わせてしまう訳です。
交感神経は、血管を収縮させる作用があり、神経を過敏にさせる働きもあることから、痛みを強く感じることにつながります。
また、気圧が下がることにより、身体の内圧が高まります。身体各部が大気を押し返す力が強くなり、体が少し膨張します。これがむくみです。
身体の内圧が高まることにより、神経が骨や関節などの組織に圧迫され、その圧迫が激しくなるために痛みが増してしまいます。身体に悪い部位があるとその痛みが増してしまいます。
また、内圧が高まりむくむことで水分代謝の流れが悪くなり血中乳酸の除去が遅くなります。これが疲れが取れにくい原因となります。
 
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湿度と血行の関係

さらに、雨が降ると湿度が上がりますが、湿度が上昇すると発汗がスムーズに行われなくなり、身体の水分代謝を滞らせる原因になります。それで体がむくみやすくなり、血行も悪くなり疲労物質の除去が遅くなってしまいます。
 
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まとめ

天候、季節と体調の変化を知っておくことで対処方法も具体的にわかります。

入念なウォーミングアップ、きちんとクーリングダウンをすることが大切だと思います。

メイン練習だけにとらわれると思わぬところで体調維持に失敗することがあります。メイン練習を支えているのは、日常生活、アップ、ダウン、食事、睡眠などの他の時間であることも意識しましょう。

季節の変わり目や悪天候が身体に与える他の影響
低気圧と酸素濃度低下

低気圧が自律神経に与える影響
 
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梅雨時期に不調になりやすい原因②副交感神経が優位になりやすい気候


梅雨の不調原因で低気圧による酸素濃度低下は先の記事で紹介しました。

梅雨時期に不調になりやすい原因①低気圧で酸素濃度が低下

今回は、さらにその影響を受けて起こる身体の反応と対処方法を紹介します。

 
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なぜ副交感神経が優位になりやすいのか?

交感神経と副交感神経の働きは、ストレッチの記事で紹介していますので知らない方は確認してください。

低気圧は空気中の酸素濃度を低下させます。10hPaあたり約1%酸素濃度が低下します。

酸素濃度が低下すると、身体は防御反応で身体を少しでも休めて酸素消費を少なくする方向に働き、副交感神経が優位になります。

 
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副交感神経が優位になりやすい低気圧時の対処方法

ウォーミングアップを入念なにすることです。運動時は、交感神経が優位になってくれないと身体は動きにくいです。

晴天時=高気圧時は交感神経が優位になりやすく身体は動きやすいですが、低気圧時は晴天時よりもアップをしっかりする必要があります。

晴れの日と雨の日で同じアップでは不十分だということです。

 
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雨天時のウォーミングアップの注意点

雨天時は湿度が高くなります。汗をかきやすい気象です。すぐに汗ばむので、身体が温まったと勘違いしやすいです。

特に、ウインドブレーカーを着ると発汗量が増えます。それと同時にミネラル分も汗で損失してしまいます。

ミネラルについての説明はこちら
ナトリウム(塩分)、カリウム、マグネシウムなとは特に重要なミネラルで、不足すると筋肉の収縮と弛緩を阻害して痙攣を起こしやすくなります。また、エネルギー供給系も働きにくくなってしまいます。エネルギーが体内にあるのにエネルギーとして使われなくなってしまいます。身体が動きにくくなる=遅くなる、という事です。

汗を多くかきそうな日は、意識してミネラル分を含むスポーツドリンクやサプリメントを摂る必要があります。陸上競技の大会では、1日に何本もレースを走る場合があります。予選は動いたけど、2本目は身体が動かない場合はミネラル分のバランスが崩れてパフォーマンスが低下したことも原因のひとつとして考えられます。

これらの理由で、汗を無駄にかかない工夫や発汗量に応じたミネラル分の補給、ミネラルバランスの維持を考慮しなくてはなりません。

 
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まとめ

陸上競技は自分の身体だけで勝負する非常にシビアなスポーツです。

気象の変化と身体に及ぼす影響、身体の生理的反応をきちんと知ることで、具体的にやるべき行動が見えてきます。

知識は自分を救います。

また、雨の日は服装に気をくばることでかなり快適になります。知識と物の準備をすることでレースや練習でのパフォーマンスは変わります。

雨天時の服装について

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梅雨時期に不調になりやすい原因①低気圧による酸素濃度低下

梅雨と気圧

梅雨は梅雨前線により低気圧が上空に停滞します。日本の平均気圧は1013hPaですが、低気圧時は1000hPaを下回る気圧になることもあります。台風時は950hPaを記録したこともあります。

 
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気圧が身体に与える影響

気圧が10hPa低下すると空気中の酸素濃度が約1%低下します。低気圧では約20hPa低下→約2%酸素濃度が低下することがあります。

酸素濃度が約2%低下すると、その分持久力が落ちると考えられます。極端な例ですが、低気圧では約60hPa気圧が低下→約6%酸素濃度が低下すると考えられます。

 
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気圧低下による酸素濃度低下でタイムが遅くなるのか?

種目によって受ける影響は異なると考えられます。これは、距離(全力での運動時間)によってエネルギー供給系が異なるためです。エネルギー供給系の説明

有酸素運動:無酸素運動の比率は、おおまかに以下のとおりです。
800m40:60
1500m60:40
5000m95:5

それぞれの有酸素運動の比率分が酸素濃度低下の2%だけタイムが遅くなるのではないかと、私は予想します。

ですので、800mよりも5000mの方が影響を受けやすいと思います。距離が長いことだけではなく、有酸素運動の比率も多いからです。

天気が悪いと記録が落ちがちですが、あまり影響を受けない選手もいると思います。

雨だからダメだ!と決めつけないで、以前より力がついていればベストと同じくらいで走れるはずだ、などと前向きに考えることができれば良いと思います。

 
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低気圧時は無謀なハイペースでレース展開をしない方が良い

天候が悪い時は、入りのハイペースを控えて、無難なペース配分をすることが最終的には好結果に結びつくと考えられます。

ラストスパート=無酸素運動をしっかりかけることができれば、タイム損失は最小限に抑えることができるのではないでしょうか。

記録会や着順争いをする大会ではレース展開やレースの目標も異なります。

自分の実力、目標、そのレースの位置付けをよく考えて、レースの作戦を立てれば良いと思います。

 
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まとめ

日々の練習時から天気予報を確認して、低気圧と練習タイムに変化を感じるのであれば、走った感覚を練習日誌に書くなどして残してておくと良いでしょう。なんか今日は調子がいまいちだな。で終わらせないことです。

低気圧が身体に及ぼす影響は他にもあります。

低気圧は身体の内圧を高めるので疲労が抜けにくい。

低気圧による酸素濃度低下は身体の自律神経の働きにも影響する。

走るだけではなく、知識を深めることもパフォーマンスを高めるためには必要だと思います。

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雨の日の練習、レース前のウォーミングアップの服装、市民ランナーのレース対策の服装と注意すること


雨は嫌ですね。
大会は雨でもあります。練習も雨だからと言って休んでばかりはいられません。

梅雨の雨、真夏の雨、秋冬の雨は違います。

真夏は全く関係ないと言っても良いでしょう。暑いより雨の方が気持ち良いくらいです。

梅雨の雨は、気温によっては冷えるので多少の防寒対策も必要です。

秋冬の雨が最悪です。雪が降ってくれた方が濡れないので快適なくらいです。
 
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練習メニューをどうするか?

基本的には変える必要はありません。大会は雨でもありますから。

しかし、天気予報を見て翌日が好天なら練習を上手くずらして、雨の日は軽くjog、好天時にポイント練習を行う方が効率的で、気持ちよく練習できます。

1人で練習している人は柔軟に対応できますが、部活動などでメニューが決められている場合は、柔軟に動けないことが多いです。

その場合は、メニュー自体の流れは変えずに、練習量を少し減らすことをおすすめします。設定タイムを落として本数や距離をこなすより、設定タイムを少しだけ上げて、本数を減らす方が効果的な場合が多いです。

レース時期なら減らして質を高め、冬季等の鍛錬期であれば、距離を重視するというように時期によって調整すればよいです。
 
 

頭には何をかぶる?

頭はツバがあるキャップかサンバイザーで顔に雨があたるのを防ぎます。それだけで随分違います。

春夏はサンバイザー、秋冬はキャップがおすすめです。
 

 

 

インナー上半身

秋冬は寒いので特に気をつけるべきです。夏は全く問題ありません。晴れの日と同じ服装で大丈夫です。夏の雨は涼しくて快適だと考えれば良いです。

秋冬ですが、気温にもよりますが、速いスピードが出せないようなハーフ以上なら保温性も考慮して、SKINSやCW-Xで問題ないと思います。コンプレッションタイプで身体にフィットします。これは好みが分かれます。

または、普通のロングTシャツです。値段もコンプレッションタイプの3分の1で安いですし、何より着やすいです。空気抵抗を気にしないならこれです。

ずぶ濡れはどちらでも防ぎようがないです。
 

 

 

 

インナー下半身

春夏はハーフタイツ、短パン
秋口はハーフタイツ+カーフガード
秋冬ハーフタイツロングタイツ

脚は意外と濡れません。
 

 

 

 

アウター上下

夏は必要ありません。秋冬の寒い時期の話です。春でも寒い時は秋冬と同様です。

montbelのポルカテックスの軽量なベストやジャケットを着るのは有効かもしれません。自分はそれのジャケットで秋冬のランニングをしています。

撥水加工してありますが、私のは度重なる洗濯でほとんど撥水しません。新しい時は結構弾いてたので、これは良い!と思いました。

ペースが速くないなら、ゴアテックスの軽量なジャケットを着ると完全防水です。

雨天時の練習では上下で着用しています。高価なので、社会人の特権ですね!2万くらいです。何年も使ってますが防水はかなり効いています。ゴアテックスは優秀です。

5’00ペースでもそんなに不快感ありません。4’00とかでもシャカシャカしますが、軽くて濡れないので問題なく走れます。

市民ランナーは、レベルにもよりますが防水ウェアでレースに出場するのもアリだと思います。速く走れない人は時間がかかるので、ゴールまでなるべく快適な状態で走れる方が良い場合があります。

私は大会で使ったことはありませんが、練習で試してみる価値はありますね。
 

 

 

 

マッサージオイル等

腕や脚にワセリンを塗るのは聞いたことありますが私はやってません。

ホットマッサージオイルもあります。
スプレータイプとチューブタイプがあります。多少は冷えを防ぐと思います。
 

 

 

低気圧と疲れの関係

雨が降ったり天気が荒れると言う事は低気圧が来ているからです。通常、天気が良い時は高気圧が来ています。高気圧の時と低気圧の時では疲れの抜け方が違ってきます。

低気圧が来ると体の内圧が高くなり疲労物質の除去が遅くなります。ですので、低気圧が来ているときは、練習の流れに影響が無ければ、可能な範囲でポイント練習を他の日にずらしてつなぎのjogなどでうまく練習することをお勧めします。大会は雨でもあるので、場合によっては雨でもポイント練習を敢行する必要があります。時と場合によって、今の自分はどうするべきか考えてみてください。

ポイント練習を他の日にずらさない場合は、タイム設定はそのまま本数を1本減らすなど調整する方が賢明かもしれません。またはタイム設定を少し上げても良いです。

悪天候で無理をして全力を出し切って走り、その後体調を崩すパターンを私はよく経験しました。気合だ、根性だ、雨になんか負けるか!と言う気持ちはわかりますが、科学的根拠をうまく活用して、体調管理をしっかりすることも大事なトレーニングの要素の1つです。

 
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雨天時の大会のクーリングダウンについて

疲労が抜けにくいことが予想されます。クーリングダウンをしっかりして、自宅に帰ってからはセルフケアでマッサージストレッチなど回復にもしっかり努めることが大切です。

クーリングダウンの適切な時間

 
 

低気圧と湿度が原因のパフォーマンス低下

低気圧の影響で酸素濃度が低下する。

低気圧の影響で副交感神経が優位になり身体が動きにくくなる。

湿度が高いとヒスタミンの分泌が多くなり身体の変調原因となる。

 
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まとめ

年間通して走っていると様々なコンディションで走ることになります。

いつでも快適に練習、レースに出れるように準備をしておくことは大切です。

高価なものは確かに良いですが、高価なものばかり揃えることができない人もいます。経済的に厳しいものがあります。社会人で収入が多い方はぜひ揃えるべきです。

学生はお家の人と相談ですね。

人間自体は完全防水です。

濡れて風邪をひいたり体調を崩してしまうのは、その後のケアを怠っているからです。

すぐに着替えるのは基本中の基本です。

走るだけではなく、その後の行動もきちんとすれば、ある程度の天候なら継続してトレーニングすることは可能です。

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