血糖値と元気について


血糖値が下がると、だるくなって全身に力が入らなくなります。発汗によるミネラルバランスの崩れが原因でも似たような症状になります。どちらが原因なのか判断しなくては適切な対処はできません。もっと良いのはそうなることを防ぐことです。今回はその方法を紹介します。

 
 

炭水化物の種類

血糖値を上げるためには炭水化物を摂取する必要があります。

炭水化物には、すぐにエネルギーになるものと時間がかかるものがあります。

 
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糖質の種類

単糖類、二糖類、小糖類、多糖類があります。
 

単糖類と二糖類

単糖類と二糖類は、ブドウ糖や果糖、砂糖(ショ糖)などの糖類です。砂糖を含む飲み物、ジュース類、クリーム、ジャムや餡子(あんこ)、飴などです。吸収が早くすぐにエネルギーになります。摂取後は血糖値が急激に上昇します。しかし、30〜40分で急激に血糖値は下降します。この下降する時にガクッと脱力感が来ます。
 
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小糖類と多糖類

小糖類は、オリゴ糖などです。リンゴなどの果物、玉ねぎなどの野菜、牛乳などに含まれています。

多糖類は、米や餅、麺類、パンなどが主な食材で、複合炭水化物と呼ばれるものです。胃で分解されて腸で吸収される時に単糖類の状態になっていますが分解に時間がかかります。腹持ちが良いと言えます。吸収にかかる時間は約2時間です。血糖値は緩やかに上昇します。そして、ゆるやかに下降します。

 
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運動のエネルギーとして補給する時のタイミング

単糖類と多糖類、競技スタートする時間に合わせて逆算して摂取することが必要です。また、組み合わせることで血糖値が急激に下がるのを防いだり、長い時間高い血糖値を維持することができます。

陸上競技のトラック種目は短時間で終わりすのでレース中の補給は必要ありません。レーススタート時間から逆算して、3時間くらい前に多糖類をメインとした食事を摂ることが大切です。また、レース直前に単糖類を摂取することも有効です。

長時間の競技、フルマラソンやトライアスロンでは、レース中に単糖類を定期的に摂取することがパフォーマンス維持のために必要になります。

また、ウルトラマラソンやトライアスロンのロング(アイアンマン)では、レース中に多糖類の摂取をする必要も出てきます。この場合は、消化をする必要がありますので腹痛を起こす可能性もあります。

低強度の低い心拍数での運動、補給を伴うLSDなどで徐々に慣れていく必要があります。ランニングなら30kmを越えるLSDやバイクなら100kmを越えるロングライドがこれに当たります。

 
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運動中の食物の消化が難しい理由

食べ物の消化時は副交感神経系が優位になります。生命維持の活動、安静時です。

しかし、運動中は交感神経系が優位になっていますので、運動中に固形物を摂取しても消化器官は機能しにくい状態にあります。ですので、消化不良を起こしてしまうと腹痛になります。

いきなり高強度運動中に食べ物を摂ると腹痛になる可能性が高いです。まずは低強度の運動から試して徐々に負荷を上げながら消化できるようにならないといけません。

レース中の補給は、慣れが大切です。自分に合った方法やタイミング、食べ物など選択しなくてはなりません。

レース中のエネルギー補給に適したものと言えば、エネルギージェルです。トライアスロン、フルマラソン、ウルトラマラソンでは重宝します。

カフェイン配合のものと無しのものがあります。エネルギー補給に加えてカフェインの興奮作用も得られる商品もあります。

 

 

おやつに最適な食べ物

部活後や仕事中の夕方の空腹を満たす時におすすめの食べ物を紹介します。

あんぱん、クリームパン、ジャムパンなどです。

パンの中は単糖類のあんこ、カスタードクリーム、ジャムなどです。外は多糖類のパンです。

先に単糖類がエネルギーになり、後で多糖類がエネルギーになります。

 
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まとめ

五大栄養素と言えば、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルです。

痩せたいために炭水化物を抜く人がいますが、本当にその方法は正しいのでしょうか?

五大栄養素にはそれぞれの役割があります。毎日の食事はバランスが大切です。

食事で足りないものは、サプリメントやプロテインなどで補うようにするべきです。

炭水化物は直接のエネルギー源になりますが、体内にエネルギーがあってもエネルギー代謝がされにくくなることもあります。発汗による水分の損失が原因になります。

学生の部活動や社会人のアスリート活動で日々のトレーニングをきちんとこなすためにも栄養の基礎的知識はおさえておきたい分野です。

陸上部の長時間練習による体調不良の原因のひとつ、ミネラルバランスの崩れを防ぐ

陸上競技部、特に中学生と高校生は練習時間が長いです。夏場になると気温が高いことで発汗量も増えます。強化練習で午前と午後に練習することもあるでしょう。

そういった時に、ガクンとペースが落ちる、バテバテで動けない、体がだるくて力が入らない等の症状になったことがある人は少なくないと思います。

今回は、その原因と対処法を考えてみます。

 
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水分補給

人間の体は約7割が水分です。血液や体液、組織液などです。そのうち3%が損失するとパフォーマンスが急激に低下すると言われています。

簡単に計算すると、体重が100kgなら約70kgが水分ということです。ざくっと70ℓです。そのうち3%は約210mlです。

女子ならだいたい体重50kgで3%は約105mlになります。男子なら60kgとして約126mlです。コップ一杯未満の量です。たったこれだけの損失でパフォーマンスは急激に低下します。

長時間練習では、発汗による水分損失をこまめな水分補給で補う必要があります。

面倒くさがって疎かにすると突然体が動きにくくなります。

ゴクゴク水を飲むのではなく、小まめに一口ずつ定期的に飲む方が良いです。アップの途中やアップ後に。インターバルならセット間に。レペティションなら一本ごとに。ペース走なら走る前後に。二回に分けてペース走するなら間にも。

特に暑くて発汗量が増える時期はこまめに水分を摂ることが大切です。

しかし、水分を摂るだけではパフォーマンスの維持はできません。

理由は、電解質、ミネラル類の損失が発汗と同時に起こるからです。

発汗によるミネラル損失を補う具体的な方法

 
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電解質、ミネラル類とは?

過去記事で取り上げていますので、知識が無い方はこちらをご覧ください。

水分と同時に損失したミネラル類も摂ることが必要になります。

マルチミネラルのサプリメントを利用するのも方法です。

 

 

ミネラル類の損失は走っている途中の腹痛の原因にもなり得る

これも過去に記事で取り上げています。こちらをご覧ください。

絶対に腹痛になる訳ではなく、身体の様々なバランスや条件によってはなり得ると覚えておいてください。走っている最中の腹痛は予防しにくいものです。初心者なら慣れでなりにくくなりますが、ベテランにも起こり得るトラブルです。考えられる予防方法のひとつとしてミネラルバランスの維持を心がけることはマイナスにはなりません。

 
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陸上競技以外のスポーツからエネルギーとミネラルの補給のヒントを得る

エネルギー、ミネラルの補給と言えばトライアスロン界や長距離自転車レース界では常識中の常識です。

参考までに、トライアスロンのレースで私が出場した一番長いのものは競技時間が5時間半になります。これを陸上競技に応用する話を紹介します。トライアスロンではこれの倍の距離があるironman(アイアンマン)という距離もあります。まさに鉄人です。

紹介した私のトライアスロン経験では、
スイム2500m約45分
バイク100km約3時間
ラン23km約1時間40分
を続けます。

元800m選手としては理解不能な距離に挑んでいます。笑

これまで2分以内に全てを出し切る競技をしていましたが、5時間半に伸びました。

これによって、エネルギー代謝、補給のタイミング、ミネラル類のバランス等、トライアスロンに取り組むにあたり多くのことを勉強する必要性が出てきました。

エネルギーを含むドリンクだけではダメです。電解質のバランスを維持するためにミネラル類を含むドリンクにしなければいけません。ドリンクだけではエネルギー補給は不足します。少量で高いエネルギーを含むエネルギージェルを摂ることで補います。これにカフェインが入っていると、疲れた脳や身体に刺激を入れることができます。

陸上競技のレース自体は非常に短時間短距離で終わります。2日、3日続く大会期間で何レースもこなす必要がある選手は、トライアスロンのエネルギー補給、電解質のバランス維持でミネラル類の補給を参考にすることができます。

おそらく、学校の先生、陸上競技しかしていない先生ではこの辺りの知識に疎い可能性があります。自分で考えて補給しましょう。

 
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エネルギー切れの前にミネラルバランスの崩れを疑う

発汗量の多い夏季や走り込みの多い冬季では、エネルギーが体内にあってもエネルギー代謝ができない状態に陥ることがあります。発汗によるミネラルバランスの崩れです。

エネルギーが枯渇してしまうこともありますが、陸上競技ではほぼあり得ません。距離なら約30km〜35kmを無補給で走ればエネルギーは枯渇してしまいます。フルマラソンの【壁】と言われるところです。

壁ではなくエネルギー枯渇です。これをハンガーノックと言います。

空腹が続くと血糖値が下がり力が入らなくなります。

陸上競技の長時間練習では、ハンガーノックでは無く、身体の水分不足、ミネラルバランスの崩れが原因で身体の不調が起きることが考えられます。

熱射病、日射病、バテている、疲労等の言葉で片付けられることがよくあります。

それらの原因は何なのか?メカニズムと予防方法を知って、自分の身を自分で守らなくてはなりません。

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カフェインの興奮作用でパフォーマンス向上を狙う


カフェインは、ドーピング禁止薬物だった時代がありましたが、現在は禁止薬物には指定されていません。

コーヒーやコーラなどに含まれていることは有名です。

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カフェインを摂るとどうなる?

カフェインには興奮作用があります。

興奮作用により交感神経が強制的に優位になります。多少の疲れも誤魔化します。

ここで、おさらいです。

交換神経系→活動時、活発、興奮

副交感神経系→安静時、休息、鎮静、生命維持

通常、疲れると身体は防御反応で身体を休ませるために、副交感神経系が優位になります。その結果、だるくなったり眠くなったりします。

また、カフェインには利尿作用もあります。人によっては極端にトイレが近くなります。

安静時にカフェインを摂取するとトイレが近くなりやすいですが、運動中に摂取する場合はトイレが近くなりにくいようです。

 
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カフェインの吸収時間

早くて約30分、遅いと約60分かかることもあるそうです。ケースによって30〜60分と考えれば良いでしょう。

飲み物の場合は、その温度によって冷たい飲み物、氷が入ったアイスコーヒー等は吸収するのに時間がかかります。胃や小腸かが冷やされるためです。暖かいコーヒー等は比較的早く吸収されます。

また、緊張状態によっても内臓の働きが変わってきます。過度な緊張で交感神経が優位になっていると吸収が遅く、リラックスして副交感神経が優位な時は早く吸収されます。

 
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カフェインの持続時間

摂取する量にもよりますが、5時間前後は持続すると考えられます。摂取したカフェインの血中濃度はだんだん下がっていきますが、その量が約半分になる時期を半減期と言います。カフェインの半減期約4〜6時間と言われています。半減期を過ぎても体内にカフェインは存在するので人によっては効果を実感することがあるかもしれません。個人差があると思います。

例えば、日常的にコーヒー等でカフェインを多量に摂取している人は、カフェインに慣れているので効果を実感するにはかなり多めのカフェインが必要だと考えられます。

 
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カフェインの必要量

これは個人差があります。常習的にカフェインを摂取している人が、レース前に効果を得ようとしても得にくいと考えられます。

逆に、日常的にカフェインを摂らない人がレース前に効果を得ようとする場合は微量で良いと考えられます。

ちなみに、缶コーヒー400mlサイズでカフェイン240mgが含まれています。

 
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アスリート向けの商品、カフェインを含むエネルギージェル

カフェイン配合のエネルギージェルは、トライアスリートならお馴染みでしょう。陸上選手には馴染みがないと思います。

大会のアップ前等に摂取すると良いでしょう。小さいですがエネルギーは180kcalあるので、ランニング3〜4kmのエネルギーに相当します。ちょうどウォーミングアップでjog3km、100m流し×5本に相当します。

 
これは私がトライアスロンのレース時に愛用しているエネルギージェルです。カフェインを含むタイプと含まないタイプがあります。味も何種類もありおいしいです。これだけだと粘度が高くべたつくので水も飲むと良いでしょう。

 

まとめ

カフェインの効果を知り、これを活用することはパフォーマンスを向上させるひとつの方法です。

練習して技術を身につけたり筋力、持久力を高めることとは違う方法です。

パフォーマンスを向上させる=タイムを伸ばす方法、手段はいくつもあります。

鍛える体力の要素

身体操作の技術(ランニングフォームスパート時のコツ)

戦術(ペース配分、駆け引き、スパートをかけるタイミング)

走るために必要な知識

これらの組み合わせです。
自分に足りないところを勉強しましょう!

市販品でカフェインの錠剤があります。
サラリーマンが好んで飲むようなドリンク剤を飲まなくても、これでカフェインを摂れます。勉強時の眠気覚しに、車の運転時眠い時に、レース前の気持ちを高める時に、用途は色々です。

発汗によるミネラル分損失を補いミネラルバランスを維持するためには?


長時間の練習や湿度が高い梅雨、真夏の練習などで発汗量が多い時は、パフォーマンス低下させないようにミネラルバランスを保つことが大切です。

五大栄養素は、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルです。

その内、たんぱく質は練習直後のプロテインで、エネルギー源の炭水化物は食事で摂ることを意識する人は多いと思います。

ミネラル自体にはほとんどカロリーはありません。エネルギー源にもなりませんが、身体のバランスを整えるという大切な役割があります。ミネラルバランスが崩れると、痙攣しやすくなったりエネルギーを効率的に使えなくなり、エネルギー切れのような状態になってしまいます。

 
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電解質とは?

電解質とは、細胞内液や血漿などの体液に溶けた状態で存在しているミネラルイオンのことです。体内の水分量やpHバランスを保ち、神経伝達や筋肉の運動に関わっています。

 
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ミネラル分を補給、ミネラルバランスを維持するためには?

炭水化物などのエネルギーだけでなく、電解質を含む飲み物を摂取する必要があります。

市販品では、アクエリアス、ポカリスエットにも電解質は含まれていますが、経口補水液のOS-1が理想的です。値段も割高ですが。また、溶かすタイプで電解質タブレットもあります。トライアスロンなどの競技では自転車のボトルにこれを溶かし入れることは常識になっています。

陸上競技では競技時間が短いため、電解質バランスを意識することは教えられることは少ないと思います。確かに、レース自体では必要ないことですが、夏場などの長時間の練習時や1日何本も走る大会では必要な知識になってきます。

 
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飲み物の濃さがポイント

【アイソトニック飲料】
身体の浸透圧と同じ濃度に調整してある飲み物

【ハイポトニック飲料】
身体の浸透圧よりも薄めで調整してある飲み物

結論は、ハイポトニックを飲むことです。夏場などの発汗量が多い時期だとアイソトニック飲料を飲んだ場合、先に水分を吸収してしまい濃度が濃くなってしまいます。ですので、あらかじめ薄めに調整した濃度がちょうど良いのです。

市販のポカリスエットやアクエリアスは水で薄めればOKです。

 
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まとめ

昭和の時代は水を飲むな!なんて指導があったそうです。信じられない低レベルな指導ですね。何の根拠もない単なる根性練習です。ガマンが美徳だったのでしょう。

根性は必要ですが、意味のないガマンをさせる根拠のない練習は時間の無駄です。やらない方がましです。

根拠に基づいた理論的なトレーニングを積み重ねることが大切です。指導する監督やコーチはこれらの知識があって当然ですが、選手も言われたことをやるだけではなく、自主的にわからない言葉を調べたり関連する知識を増やしておくことはとても大切なことです。

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プロテインとアミノ酸について


運動後にアミノ酸やプロテインを飲めば良いと耳にするけれど、具体的に何が違うのか?いつ飲めば良いのか?

今回は、プロテインとアミノ酸について紹介します。

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アミノ酸でも特にアスリートに重要なのはBCAA

BCAAは、分岐鎖アミノ酸のことでブランチッド、チェーン、アミノ、アシッドの略です。バリン、ロイシン、イソロイシンが主な成分で、体内で合成されないたんぱく質の素です。プロテインを細かく分解したものの中にアミノ酸、BCAAがあります。

国内メーカー、味の素が販売しているアミノバイタル販売とても有名ですね。

より素早く効率的に摂取をしたい場合に使います。その分、価格は高いです。筋肉をつける目的よりも、疲労回復と高強度運動時の乳酸濃度を下げる目的で使われます。
 
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たんぱく質と言えば、肉や魚、大豆、納豆などを思い浮かべることができます。これらは食事として摂取することでいいで分解され朝で吸収されるまで約2時間半かかります。しかし、サプリメントのBCAAはすでに分解された状態ですので、約30分で吸収されて血中に溶け出します。

ですので、レース前にBCAAを摂取するならばレーススタートの30分前が理想です。人間の体は弱酸性です。運動する時には、筋肉内のミトコンドリアによってエネルギーが発生するわけですが、エネルギーの副産物として乳酸も産生されます。乳酸は酸性です。運動による疲労で人間の血液は酸性濃度が高くなります。BCAAを摂取することで、この3世濃度を下げてアルカリ性の方向へ働きます。酸をアルカリで中和するイメージです。

効率的に乳酸の酸性を中和するためには、重曹が最も効果的と考えられていますが、重曹を直接口から摂取すると下痢を起こしやすいので現実的には行われていません。

私は、この話をある本で読み実際に薬局で重曹を買ってきて練習で飲んで試しました。重曹は、炭酸ナトリウムです。しかし、どれだけの量を飲めば効果があるのかも分からず練習中の腹痛の恐れもあり何度か実験しましたが効果を体感する前に断念しました。当時、陸上仲間で医大生がいてこの話を相談したところ、理にかなっていると言ってました。飲む分量のアドバイスを求めましたが、それはわからないと言っていました。

アミノバイタルは、身体への負担もリスクもありません。安心の日本製です。高強度運動の30分前に摂取すれば血中の乳酸濃度を下げてくれます。就寝直前に摂取すれば疲労回復効果を高めてくれます。

あとは値段、財布との相談になります。
 
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プロテインの主成分はたんぱく質

プロテインは英語で、たんぱく質です。たんぱく質は三大栄養素のひとつで、炭水化物、脂肪と並んで人体に無くてはならないものです。

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プロテイン自体はアミノ酸よりも安いです。

たんぱく質には、動物性と植物性のものがあります。ホエイは牛乳が主成分の動物性、大豆が主成分の植物性、ソイが有名です。

ホエイは吸収が早く、運動直後の摂取に適しています。

ソイはゆるやかに吸収されるので、就寝前の摂取に適しています。

タンパク質は、食事できちんと摂ることが理想ですが、ハードな運動をするアスリートは食事だけでは足りません。そこで、プロテインを活用して補う必要があります。

ハードな運動で筋肉が何度も強く収縮して壊れていきます。この壊れた筋肉が筋肉痛になります。壊れない程度の運動は軽い運動と言えます。壊れた筋肉を修復するためにはたんぱく質が不可欠です。

ハードな運動直後30分以内にたんぱく質を摂取することが重要で、これを回復のゴールデンタイムと呼びます。ですので、プロテインを摂取するタイミングはここです!

このようにハードな運動をするからプロテインが必要出会って、何も運動をしない人がプロテインをいくら摂っても筋肉はつきません。

運動直後にたんぱく質を摂取することがとても重要ですが、もう一つ就寝直前のタンパク質の摂取も重要です。理由は、就寝直後の成長ホルモンが最も多く分泌される時間帯にタンパク質が体内にしっかりある状態だと回復が早まります。

BCAAの摂取も同じ理由です。
 
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プロテインの種類と効果

ホエイ
動物性、筋力アップ←素早い吸収

ガゼイン
動物性、疲労回復←吸収が遅い

大豆、ソイ
植物性、疲労回復、体重維持やダイエットにも。

プロテインの摂取を量

体重1kgあたり1gが基準、多くても2g
70kgなら70〜140g
摂りすぎは脂肪に変わり蓄積されることと、肝臓と腎臓への負担が大きくなることです。
 
 

まとめ

やみくもにプロテインやBCAAを摂れば良いという訳ではありません。摂るべき時に適量を摂ることが大切です。

練習内容に合わせて上手く使い分けることで、費用対効果も上がります。

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基本的には、プロテインを摂るようにして、ハードな練習やレース前、その日の寝る前にはBCAAというふうに使い分ければ良いと私は考えます。

プロテイン
毎日の練習直後に飲むのがおすすめです。運動直後30分以内が栄養補給のゴールデンタイムです。筋肉の修復、ハードなトレーニングからの回復を早めます。


アミノバイタル180袋入り
高強度の運動前後または就寝前にアミノ酸を摂取することで、就寝直後の成長ホルモンが最も多く分泌される時間帯に作用して回復を早めます。この大箱なら一回90円です。小さい箱を買うと倍近くします。ポイント練習が3日に1回とすれば、その日の就寝前の摂取で一年でも120回くらいです。


海外製品のBCAA
コストパフォーマンス最高の商品です。1000g(1kg)の大容量です。一回量は6gで、アミノバイタル同等のBCAAが摂取できます。最近はamazonで簡単に注文できます。私はこちらをおすすめします。

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アスリートに必要な栄養素(ミネラル編)

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五大栄養素は、糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルを総称したものです。

ミネラルは、日本では以下の13元素が厚生労働省により定められています。

亜鉛・カリウム・カルシウム・クロム・セレン・鉄・銅・ナトリウム・マグネシウム・マンガン・モリブデン・ヨウ素・リン

すべての要素は、適量を摂取する事が必要であり、不足すると欠乏症になります。しかし、過剰摂取も病気の原因になり得ます。 ミネラルは、人の体内で作ることは出来ないため、毎日の食事から摂取する必要があります。
 
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アスリートにとって特に重要なミネラル

【鉄】
酸素を運搬するヘモグロビン、筋肉内のミオグロビンの原料

(鉄欠乏の影響)
貧血になる。
酸素運搬能力の低下、回復力の低下

(鉄を多く含む食品)
レバー類、貝類、赤身の肉類など

持久系アスリートと貧血を詳しく見る。


 

【ナトリウム】
人体の細胞の浸透圧を一定に保つ働き
神経や筋肉の働きの調整
食物の消化

(ナトリウム欠乏の影響)
筋肉のけいれん
血圧の過剰低下
意識障害が起きる原因にもなる。

(ナトリウムを多く含む食品)
食塩、梅干し、味噌汁、漬物など

【マグネシウム】
エネルギー代謝活動に必要な酵素成分の働きを助ける役割
マグネシウムは骨に多く含まれており、欠乏時はまず骨に貯蔵されているマグネシウムを溶かして利用する。

(マグネシウム欠乏の影響)
エネルギー代謝が阻害されてパフォーマンスが低下する。

(マグネシウムを多く含む食品)
なまこ、しらす干し、豆味噌、油揚げ、茹で大豆、納豆、あさりなど

【カルシウム】
カルシウムは人体の中で最も多いミネラル60kgの人で約1,000g前後
99%は骨と歯(貯蔵カルシウム)
1%は血液中や筋肉、神経(機能カルシウム)

機能カルシウムは、生理機能を調整し精神を安定させる働きがあります。筋肉の収縮、神経伝達物質を放出し興奮や緊張の緩和、血液凝固、動脈硬化•高血圧予防、精神を安定させる等の生理作用があります。

(カルシウム欠乏の影響)
筋肉の収縮、神経伝達を阻害する。

(カルシウム過剰の影響)
吐き気,便秘,腹痛,頻尿
マグネシウムを一緒に摂取するとカルシウムの異所性沈着を防止できる。

マグネシウム:カルシウム=2:1のサプリメントがおすすめ。

(カルシウムを多く含む食品)
牛乳、チーズ、ヨーグルト、モロヘイヤ、小松菜、小魚など

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【カリウム】
ナトリウムと拮抗して、細胞内外のイオンバランスを調整することで浸透圧を一定にして、体内の水分量調節をする。
神経細胞膜での刺激伝達物質
筋肉の弛緩を調節する作用
エネルギー生産に関わる作用
腎臓における老廃物排泄を促す利尿作用
一定量以上のカリウムは腎臓でナトリウムの排出に働く

(カリウム欠乏の影響)
低カリウム血症
突然死の原因になり得る。
心臓のポンプ作用が弱まる。
筋肉の過剰収縮、痙攣

(カリウム過剰の影響)
高カリウム血症
筋肉の弛緩
低血圧

(カリウムを多く含む食品)
バナナ、干し柿、ひじき、アボカド、枝豆、サツマイモ、ほうれん草など
 

マルチビタミン&ミネラル
これは便利ですね。部室や職場、自宅に置くには良い商品です。

 

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まとめ

基本的には三食の食事をきちんと食べることで大半はまかなえるはずです。実家に住んでいる学生であればお母さんなど家族が作るでしょうし栄養素をバランス良く含んだ食事が摂りやすい環境だと思います。

また、学生で寮生活ならさらに管理された食事で安心できる場合が多いと思います。成長期の学生向けに管理栄養士が献立を立てる場合が多いでしょう。

問題なのは、一人暮らしの人です。一人での食事は外食やスーパーの惣菜に頼りがちです。野菜が不足しやすいです。

私たちアスリートは、普通の人よりもエネルギー消費が大きく、発汗などにより必須ミネラルも多く排泄されています。

毎回の食事で摂りにくい場合は、サプリメントを上手く活用して、全体のバランスを整える必要があります。

自宅、学校の部室、職場にサプリメントを置いておいて、またカバンにサプリメントを持ち歩くことで不足がちだと思った時に摂取できるようにしておくのも方法です。

まとめて摂っても排泄されますし、過剰摂取はいけません。

私達の身体は、食べたもので出来ています。お菓子やコーラばかりでは強い身体にはなりません。

走ることだけではなく、回復に必要な栄養にも目を向けることで競技力は間違いなく上がります。

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栄養に興味が出てきたら簡単な本から勉強することをおすすめします。

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【フルマラソン以上やトライアスロンを目指す人向け】30km以上のLSDとエネルギー補給のトレーニング


LSDの効果とデメリットは、関連記事で紹介していますが、逆におすすめするケースがあります。中高生には絶対におすすめしませんが、超長距離をメインで活動する大人アスリートには時として必要な練習になります。
 
 

食事と自律神経の働き

通常は、運動中は交感神経が活発になり、消化吸収系の内蔵は機能しにくい状態です。だから、レース3時間前には食事を済ませるべきです。

日常で、ご飯を食べて胃の内容物を消化する時は、副交感神経が優位になります。副交感神経は休息時や睡眠時に優位になり、生命維持のために必要な機能の働きに関わります。

だから、昼ごはんを食べた後の授業中や、昼食後の運転中は眠くなりやすいのはその為です。

しかしながら、フルマラソンより長い距離の大会では、エネルギーが足りなくなるので、人間の自律神経の機能に逆らって、栄養を消化吸収しながら走るという厳しい行動を強いられます。慣れない人は腹痛を起こすでしょう。

腹痛を起こしにくいように、専用のエネルギージェル等はほとんど消化された状態になっており、ほとんど消化の手間をかけずに短時間に小腸から吸収されるようになっています。行動中でも摂取しやすいように粘度の高いドロドロな液状の商品が多いです。

他の自律神経の働きは、ストレッチやマッサージでも関係しています。
ストレッチと自律神経の働き
 
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身体の仕組みを理解した上での補給トレーニングLSD

このように、フルマラソンよりも長い超長距離の競技は、身体の仕組みもしっかり頭に入っていないと走り切れない過酷な競技です。それを理解した上で、補給を伴い消化吸収のテストを兼ねたLSDであれば有効だと考えます。

しかし、中学生や高校生、大学生、社会人で陸上競技のトラックレースに出場する選手は、LSDはあまりやらない方が賢明です。私はおすすめしません。

ハーフマラソンまでは体内のエネルギーで走り切れます。フルマラソンの30〜35kmで体内のエネルギーが切れる計算です。

あくまでも私の考えであり、補給するための基準を設けるための試算ですので、専門家が見ると違う数字が出てくるかもしれません。シビアに知りたいのであれば、専門の施設や企業に依頼して測定すれば、その数値は得られると思います。
 
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トライアスロンに向けたLSD

トライアスロンの場合は、ランでLSDをしなければならない訳ではありません。バイクを活用しましょう!アイアンマンに出る場合はラン単独でも補給LSDをすべきです。

ハーフアイアンマンまでなら、バイク60km+ラン10km等、合計時間が2時間半を超えるように距離を設定すれば、同じ効果が得られます。

私は、夏場にバイク100km(心拍70〜75%)+ラン5km(4’10〜20″)など、レースペースに近い強度で行っています。これは、LSDの心拍を超えた次の段階の練習ですが。

実験で、調子抜きの水分補給だけで、バイク何キロでエネルギー切れを感じるか試しました。バイク90kmくらいでした。全身に力が入らなくなるので分かります。ポラール等の心拍計ならそこまでの消費カロリー概算も確認できるので、おおまかなイメージは掴めます。

そこでコンビニに入って、食事休憩を挟み、練習を再開したことがあります。その場合は、コーラで単糖類とカフェイン、あんパンで単糖類と多糖類を摂りました。その時は腹痛にはなりませんでしたが、固形物は消化しにくくて、腹に残る感じはありました。これも実験です。
 
 

補給トレーニングLSDの次の段階、30km以上のjogでの補給トレーニング

ゆっくりなペースであるLSDで補給しながら走れたら、次は実戦のペースに近づくjogにペースアップします。もし、消化不良で腹痛や体調不良があった場合は、補給の量やタイミング、または種類を変えて再度やってみると良いでしょう。

一度に摂取する量が多いと上手く行かない場合があります。水分も併せて摂ることで吸収しやすいと思います。

最終的には、目指すレースペースで補給しながら走る練習が必要だと考えます。
 
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まとめ

30km未満の距離ならエネルギーは無補給で走れると思います。しかし、発汗によるミネラルバランスの崩れが原因で力が入らなくなったり、体調を崩すことがあります。

知識が足らない状態で無謀な挑戦はせずに、しっかりと必要な知識を学んでそれを試しながら距離を延ばしましょう。

私は、現在はトライアスロンを主にアスリート活動を楽しんでおり、総距離100km超え、総時間5時間半くらいの大会をメインに考えて取り組んでいます。

計画的な補給は必須であり、その為の準備もかなり必要になってきます。

初めてのこの距離では失敗しました。水分を摂り過ぎて腹痛になりました。エネルギー切れにはなりませんでしたが、相当のタイムロスをしました。

補給を伴う競技では知識は当然のことながら、経験が最も大切だと感じました。補給適正には個人差があり、自分に合った補給食を探すことも大事です。

最近では、それも含めてトライアスロンだと考えています。

陸上競技であれば、予選と決勝の間をどうやって過ごすか、何をどのタイミングで補給するか、昼寝はいつ何分するか、それが決勝でのパフォーマンスに大きく影響します。

最初は、先生や先輩たちに聞いたことをやると思いますが、自分でも根拠となる医科学的知識を調べて、自分なりのアレンジを加えることが大切だと思います。

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持久系スポーツと貧血

立ちくらみは貧血のサイン

日常生活で立ちくらみをする人は貧血を疑ってください。

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貧血気味、貧血が改善するだけで中長距離走のタイムが伸びます!私の教え子で、5000m17’30″→16’40″まで一気に伸びた選手もいました。同じ練習をこなしていてこれだけの差があります。私以上に本人が驚いていました。

血液の赤血球数はとても重要です。

強くなるために必要なことは練習だけではありません。正しい知識も必要です!

 

中長距離選手は貧血に注意!!

アスリートの中でも特に、中長距離ランナーは貧血になりやすいです。

走る度に足裏の毛細血管内で、接地の度に赤血球が壊れます。これを溶血と言います。毎日6000歩〜1万歩近く走っています。

酸素が筋肉や肝臓のグリコーゲンをエネルギーに換える時に必要だという話は以前にしました。→エネルギー供給系の説明

赤血球のヘモグロビンが酸素を運びます。ヘモグロビンは鉄分がないと作られません。そして、鉄分は身体でつくることはできません。食べ物から摂るしかありません。

三食きちんと食べることが基本になります。いくら練習しても食べない人は消耗するだけです。

トレーニング
食事、栄養
休養、回復

このサイクルが大切です!
これをひたすら繰り返すのです。

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サプリメントの活用

鉄分は、食事だけでは補いにくいのでサプリメントを活用しましょう!ビタミンBやC、亜鉛、葉酸等、鉄分の吸収を助けるミネラルもあります。鉄分だけ多く摂れば良いという訳ではありません。バランスが大切です。サプリメントは、あくまでも栄養補助食品です。食事を摂らずにサプリメントだけで大丈夫!と思われがちですが、それではいけません。食事もしっかり食べましょう!

食事やサプリメントを摂取する前後30分以内は、タンニンを含む飲み物は避けてください。

タンニンが鉄分の吸収を阻害します。コーヒー、緑茶、紅茶等がタンニンを含みます。

鉄分のサプリメント
鉄分の含有量が多く他のミネラルも一緒に含んでいるものが良いと思います。

 

鉄分の貯蔵量と毎日の損失量

人の身体に貯蔵されている鉄分は、体重の約0.005%です。60kgの人で約3gです。ほんのわずかですが、この数グラムがあるかないかで健康状態は全く異なります。

そのうち約2gが血液中のヘモグロビンとして、残り約0.3gは筋肉中のミオグロビンとして、残り約0.7gは肝臓、脾臓、骨髄、腸に貯蔵されています。

1日に1mg(ミリグラム)が排出されると言われています。ミリグラムは1/1000グラムです。それは普通の生活時の排出で、アスリートはさらに損失分があります。発汗による損失と毛細血管内でヘモグロビンが壊れる溶血があり、プラスして約2mg損失します。1日の合計約3mgの損失です。

でそれを補うためには10倍の30mgを摂取する必要があります。

 

女性は男性よりも鉄分が必要

特に、女子中学生•高校生は最も鉄分が不足して貧血になりやすい年代と言われています。女性は、月経による失血性の損失により、男性よりも鉄分の損失が多くなります。これに加えて、無理なダイエットやお菓子中心の偏食になりやすい年代です。

一般の2倍、20mgを摂るように心がけましょう。アスリートじゃなくても女性は不足がちなので、中長距離選手ならなお更意識して、先ほどの20mg+アスリート損失補填分20mg=40mgの鉄分を含む食品やサプリメントを摂る必要があります。

 

ヘム鉄と非ヘム鉄

鉄分にはヘム鉄(動物性)と非ヘム(植物性)鉄があり、吸収率はヘム鉄の方が何倍も高いです。理由は、ヘム鉄は小腸ですぐに吸収されます。非ヘム鉄は吸収するのに一手間かかるため時間がかかります。

このため、非ヘム鉄はコーヒー等のタンニンを含む飲み物の影響を受けて吸収を阻害されます。ヘム鉄はタンニンの影響を受けにくいと言われる説もあります。

しかし、動物性のヘム鉄だからと言って、コーヒー等と一緒に摂るのは避けた方が賢明です。せっかく摂った鉄分が流れてしまうデメリットの可能性をわかっていて、コーヒー等を飲むメリットはありません。

以上の理由から、アスリートはヘム鉄を含む動物性の食品を積極的に食べましょう!

食後のコーヒーや紅茶、食事中の緑茶はやめましょう!

 

鉄分を多く含む食品

最も鉄分を含む食材の一つとして、有名なものは豚レバーです。60gに鉄分7.8gが含まれています。吸収率約10%ですが、調理時の下処理や加熱方法によってさらに損失します。短時間の焼き料理の時が損失が少なくなります。

さらに興味がありましたら、栄養や料理のサイトで調べてみてください。

 

貧血の種類

失血性貧血
女性の月経や、ケガ等によって血が流れ出ることが原因となるもの。
献血によるヘモグロビン数の減少→関連記事を参照してください。

鉄欠乏貧血
鉄分の損失を補えず、体内の鉄分が不足している状態です。
発汗による鉄分の損失
日常生活中の鉄分の排出
ランニングの接地衝撃による足裏毛細血管内での溶血
または、病気

女性は、両方の可能性が常にありますので、男性以上に身体の知識を深めて、良好な健康状態を保つことが大切になります。

 

まとめ

陸上競技、市民ランナーのフルマラソン完走目的、トライアスロン、どのスポーツでもただ練習するだけではパフォーマンス向上は望めません。

正しい知識があって、初めて効率的な練習メニューを組むことができます。

いくら効率的な練習をしていても、乱れた生活習慣や栄養失調、睡眠不足の状態では練習の効果は望めません。

規則正しい生活、睡眠時間の確保、適切な栄養補給、健康管理、体調管理が揃って、初めてパフォーマンスが向上するための基礎ができてきます。

貧血は、持久系アスリートにとって致命的です。有酸素運動には酸素の運搬能力は欠かせません。陸上競技の種目によって、使われるエネルギーが異なりますので、それも頭に入れておくと良いでしょう。
ランニングのエネルギー供給系の説明

自分に足りないもの、ダメな部分を、練習日誌の項目に新たに加えることで自己管理できるようになります。→練習日誌の説明

スポーツと栄養について、勉強することは大切です。最初はなるべく簡単な本で基本的なことだけをおさえておくと良いでしょう!

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全血献血は貧血気味になる。


全血献血したら中長距離走が遅くなります!短距離選手なら回復力が落ちます。

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成分献血なら問題ありません。赤血球を身体に戻すからです。ただし、成分献血は40〜50分時間がかかります。全血献血は抜くだけなので速いです。

 

血液ってどれだけあるの?

人体の血液は体重の約13分の1です。体重60kgの人で約4.6ℓ、50kgの人で約3.8ℓに相当します。

400㎖献血で約8.7%〜10.5%のヘモグロビンが損失することになります。

その分走るのが遅くなりタイムが落ちます。5000m約9%、1500m約6%、800m約4%記録低下する計算になります。

お恥ずかしい話ですが、無知な時代の私は過去に経験しています。私の教え子もやってしまいました。実際、計算通りの結果になってしまいました。種目ごとのエネルギー供給系の割合とヘモグロビン損失の割合、それがタイムに占める割合で計算しました。身をもってその確認ができたという訳です。

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献血のヘモグロビン損失で遅くなるタイム

献血直後
800m2’00″0→2’04″8
1500m4’00″0→4’14″4
5000m15’00″0→16’21″0

ヘモグロビンの数値が正常値に戻るには約3〜4週間かかります。

まとめ

献血は、日本の医療にとってとても大切なことです。この記事は献血を反対するものではありません。正しい知識を持って、自分の競技生活に支障の無いタイミングで成分献血をして貢献できるように、計画的に献血をした方が賢明ですよ、という私の意見です。

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フルマラソン時のエネルギー補給

自分のエネルギー容量を知ること。

フルマラソンのレース直前でタイムを短縮する方法があります。

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それは、エネルギー補給を考えることです。本来は何ヶ月も、何週間も前から考えておいて、練習や練習として臨むレースで試すことが理想です。しかし、直前でこの方法を知って、にわか仕込みの知識でもやらないよりは遥かにマシでしょう。

 

フルマラソン時にエネルギー補給すべきタイミング

結論から書きますが、エネルギージェル1袋180kcalを次の距離を目安に摂取します。
20km、25km、30km、35kmの4回です。トータル180kcal×4=720kcalです。

1袋あたり約4km走るエネルギーに相当します。1km45〜50kcalと考えます。様々な文献やインターネットの情報では1kmあたり自分の体重kcalの説もありますが、ポラールの心拍計では45〜50kcalで算出されます。何を信じるかは自分次第なので、自分なりの根拠を持つことも大切です。あくまでも考え方の一つとして、だいたいで良いのです。
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エネルギージェル

 

走るためのエネルギー貯蔵量

それでは、これから結論の理由を書きます。

走ることに使えるであろう、貯蔵されているエネルギーは約1500〜1600kcalだと考えられます。個人によって体格差があり、個々に異なるものですが、大体これくらいと考えておけば良いでしょう。女性なら100〜200kcal少なくなります。しかし、走る時の消費カロリーも身体が小さければ少なくなるので、これから紹介する考え方は男女同じで良いと思います。

ここでは皮下脂肪のエネルギーを考慮しません。理由は、フルマラソンでは脂肪をエネルギーに変換するには短時間すぎるからです。

雪山で遭難時等、数日かけて脂肪が分解されて生命維持のためのエネルギー源となることは有名ですが、それを走る時に使えるのか?というとほとんど使われていないと考えてよいでしょう。

フルマラソンで消費するエネルギーの内、脂肪がエネルギー源になるのは約3%だそうです。大半が肝臓と筋肉に貯蔵されているグリコーゲンです。

 

エネルギーの足し算と引き算

何もしなくても24時間で消費する基礎代謝が約1500〜1600kcalです。それと同じくらいのエネルギーが肝臓や筋肉内にあると考えてください。

レース前日の夕食を摂り体内のエネルギーは最大の状態になります。しかし、睡眠中にもカロリーを消費して起床時には体内のエネルギーは約1000kcalです。朝食を食べて1600kcalに戻ります。

アップで3km走り流しをすれば約150〜200kcal消費します。アップ後にエネルギーのゼリーを摂取して、体内のエネルギー量を戻します。

それでは、エネルギー摂取なしでフルマラソンを走ったらどうなるか考えてみます。
貯蔵エネルギーを多めの1600kcalと仮定します。
10km450〜500kcal消費、残り1100kcal
20km900〜1000kcal、残り600kcal
30km1350〜1500kcal、残り100〜250kcal→約2km〜5km分しか残っていません!!
32〜35kmでエネルギー切れ。
突然ガクッとペースが落ちます。
これが30kmとか35kmの壁と言われるものの正体です。

実際は壁では無く、エネルギー切れだと私は考えています。

エネルギーはあるけど使われない場合もあります。身体内のミネラルバランスが崩れると、エネルギー供給が困難になります。

発汗による水分損失を補わないことによるパフォーマンス低下も起こります。

脚筋力のダメージにより、脚が動かなくなる場合もあります。ジョギングばかりで距離を踏んでいる人に起こりやすく、レースペースより速い流しやインターバル、レペティションをやっておくことで、走るための脚筋力は強化されます。筋力不足が原因です。

このように30kmを過ぎてから、壁と言われる急激なペースダウンの原因はいつくかありますが、エネルギー補給をしっかりすることで原因の一つは防ぐことができます。

無補給で走ると、42kmまでには約10km分不足=500kcal足りません。1袋180kcalのエネルギージェル3袋で540kcalなので、余裕を見て4袋720kcalで考えました。

エネルギー切れを防ぐために、20km以降エネルギーを定期的に補充してエネルギー切れを防ぐのが私の考える作戦です。

エネルギージェルは単糖類なのですぐに吸収されます。すぐと言っても30分程かかると思われます。レベルにもよりますが、距離にして8〜5km先のエネルギーになります。

ですので、エネルギー切れになる前に計画的に摂取する必要があります。

以上が、私が提案するフルマラソンを短期間で考えて速くなる方法です!
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単糖類と多糖類

追加して知識の勉強です。先ほど単糖類という言葉を書きました。もう一つ、多糖類があります。これはお米やパン、麺等の炭水化物です。胃で分解されて単糖類になってから腸で吸収されます。だからエネルギーに変わるまで2時間〜2時間半くらい時間がかかります。

ここで、単糖類と多糖類のすごい組み合わせの食べ物を紹介します。

あんぱんです。
外のパンは多糖類。中のあんこは単糖類。

エネルギーになる速度が違うのです!
あんこがまずエネルギーとして使われ、その後パンがエネルギーになります。

だからと言ってレース30分前に食べるのはおすすめしません。3時間前には食事は済ませましょう。

もし、レース30分前にあんぱんを食べたらどうなるか。レーススタート時はあんこエネルギーが活躍します。しかし、レース中は交感神経が優位に働いているので、消化吸収の時に作用して欲しい副交感神経の働きが抑えられてしまいます。その結果、あんこはエネルギーになっても、パンが消化不良になってお腹が痛くなる可能性があります。これが、レース直前に固形物を食べた時の腹痛の正体です。

 

まとめ、根拠の無い気合や根性では速くなれない。根拠がある知識を身につけるだけで走りは変わる。

以上のように、走ることだけがタイムを短縮する方法ではありません。走るための知識をいかに正しく吸収して、自分の生活に当てはめるかも大切な要素になります。

このホームページでは、この走るための知識に重点を置いて紹介していきます。

勉強を継続することは、一時の根性を出すことよりも難しいことなのかもしれません。

根拠の無い気合いや根性ではパフォーマンス向上は望めません。

知識はとても大切です。

中長距離ランナーのエネルギー供給系の説明を詳しく見る

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鉄分足りてますか?



ランナーのみなさん、鉄分足りてますか?
日常生活で、時々立ちくらみがすることがあると思います。日常生活にはさぼど支障はないと思いますが、ランナーにとっては困ったことが起きます。

時々立ちくらみする人は鉄分が不足気味と判断して良いでしょう。頻繁に立ちくらみする人は貧血の症状が出ている可能性が極めて高いです。

今日の結論は、貧血だと長距離が遅くなる!です。意識して食事から鉄分を摂取して、鉄分を排泄しないように心がけ、尚且つ鉄剤などで補給するべきです。

それでは、説明していきます。

長距離を走る時のエネルギーの大半は呼吸によって吸収する酸素が無いと産生することができません。90%以上のエネルギーを呼吸することから得ています。他数%は無酸素運動の領域です。走り始めの酸素供給が間に合わない部分とラストスパートの部分です。

酸素は肺の肺胞から血液中に取り込まれて全身を巡り筋肉を動かすエネルギーを作り出して身体を動かします。この酸素を運んでくれるのが血液中のヘモグロビンです。

ヘモグロビンが多い人ほど酸素運搬能力が
高く持久力に優れています。少ない人はその逆です。それが貧血の人です。

ちなみにトレーニングしてヘモグロビンが増えるから速くなるのではありません。

逆に走れば走るほどヘモグロビンが壊れていきます。身体の末端い行けば行くほど毛細血管が細くなり、細い毛細血管内で柔らかいヘモグロビンが壊れてしまうことがあります。

また度重なる接地の衝撃で足裏の血管内でヘモグロビンが壊れます。これを溶血と言います。

ですので、長い距離を走る人ほど貧血に気を遣わないといけないですし、毎回の食事で鉄分豊富な食材を食べるべきなのです。

それでも足りないので鉄剤などで補う必要があります。かと言ってサプリの飲み過ぎも良くありません。余剰な鉄分は尿から排泄されます。容量を守って摂取してください。

以上のことはランナーにとって常識ですが、もし知らなかった人がいれば、これを意識すれば走るトレーニング以外で確実に速くなります。

私の教え子で、実際に5000m17分30秒だった選手が16分30秒の自己ベスト大幅更新を実現しました。練習量を落として、私がつくったメニューで走り、鉄剤のサプリを摂取しました。彼は高校駅伝部出身でしたが、残念ながらこの知識はありませんでした。

出会った頃に、高校時代の練習量を聞いたら月400kmくらい走っていたそうです。それでベストが17分30秒。ランニングフォームも綺麗で、見た感じは16分前半で走ってもおかしくないと思いました。私は貧血を疑いました。本人は日常的な立ちくらみが昔からあったそうです。私は確信しました。血液検査の結果貧血でした。

貧血が直り、過度な走行距離も抑えたことで簡単にベストが出ました。本人は練習の距離を短くすることに懐疑的でした。長い距離を走らないと速くならないと思い込んでいました。

高校時代の適切ではない指導の影響で、自分の持ち味を発揮することなく高校三年間を過ごしてきたようです。

私のメニューでベストを出した時は本当に喜んでしました。

いくら練習しても正しい知識がないともったいないことになります。

知識は身を守りますし、自分がやるべきことを示してくれます。

でも、速くなるためには練習を続けることが絶対に必要です。

コツコツとトレーニングを継続して、目標に向かって努力をし続けるという鉄の心が一番大切です。

鉄分の話なだけに、お後がよろしいようで、、、。